ぼんやり参謀

好きな事について書いたり、薬にも毒にもならないことを考えたりします。

誰もがUSBを一発で挿せる世界を目指して

全人類が抱える課題の一つに「USBを一発で挿せない」が存在するのは、もはや疑いようのない事実である。

 

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本日の宿敵です

 

通常USBの挿入には次の4ステップが必要になると言われている。
①とりあえず挿してみる
②挿さらないので反対向きで挿してみる
③やはり挿さらないので元に戻して挿してみる
④元の向きで挿さるので「いや合っとったんかい!」とツッコミを入れる

 

これは非常に非生産的な活動である。一発で挿せないことへのストレスの増加はもちろん、時間の浪費もはなはだしい。上記工程を見てもらうと分かる通り、仮に一発で挿せた時と比べて4倍の工程がかかっている。単純計算で時間も4倍とすると、USBを挿す時間のうち実に4分の3が無駄な時間ということだ。人間の寿命に例えると80年の内60年も無駄に使っていることとなる。
何故このような事態になってしまったのだ。人類という名の葦は、もうとっくに考えることを辞めてしまったとでもいうのか。

この由々しき事態を解決させるため、私はある装置を開発した。まずは動画でご覧いただきたい。

 

youtu.be

 ぜひ音を出してご覧ください

 

いかがだろうか。かざすだけでUSBの天地を認識し、そのまま挿してよいか音で判定してくれる装置を開発したのだ。私はこれを「USB判定してくれる君」と呼んでいきたい。
さらに「USB判定してくれる君」のすごさはこれだけではない。続いてはこちらの動画をご覧いただこう。

 

youtu.be

 

お分かりいただけただろうか。なんと、USB以外の端子の天地も判定してくれるのだ。私はこれを「端子判定してくれる君」と改名したい。
この「端子判定してくれる君」の活躍により、今後人類は「かざす」と「挿す」の2工程で端子を挿入することができるようになる。4工程中2工程の節約、人間の寿命でいうところの40年の節約だ。これは画期的な発明である。

どうだ見たことか。人類は未だまだまだ、考える葦なのだ。

 

 

 

 

 

 

 

このまま記事が終わってしまっては私の心はもやもやとした罪悪感でいっぱいになるので、ここからは具体的な処理について解説していきたい。「端子判定してくれる君」の処理の全体図はざっくり次のようなものである。

 

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これが「端子判定してくれる君」の全体像だ


感のいい読者諸兄は「処理の流れに人間が挟まっている」とお気づきになるかもしれないが、順番に説明するのでどうかこのまま席を立たれることなく聞いてほしい。人間、出てきますよ。

 

まずは端子をかざす部分である。

端子をかざすと「端子判定してくれる君」は自動でかざされた端子の写真を撮る。この部分は動いているものに反応して動作する動体検知という技術を利用した。監視カメラなどで用いられる技術だが、今回「端子判定してくれる君」は端子を監視しているともいえるので正しい使い方だろう。すいません、「端子判定してくれる君」という名称が長くて冗長なので、以降「短パン君(端判君)」と略してもいいですか。

 

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かざされた端子に対して短パン君はこのような写真を撮る*1

 

次に短パン君はある場所に画像を転送する。

 

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人である。短パン君は撮影した写真を有識者に送りつけ、天地の判定を求めるのだ。短パン君が天地を自動判定すると思った方、ごめんなさい。やはり分からないものは人に聞くのが一番。最後は人の手が肝心。そういったことなのだ。せっかくなのでなんとなく答えてくれそうな文章も添えておいた。 

 

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しっかり通知も飛ぶし、有識者との関係性を加味して文章にはバリエーションも持たせておいた

 

有識者は短パン君の要請に応え、「OK」か「NG」の絵文字で反応を行う。するとその反応が AWS (Amazon Web Services) の様々なサービスを経由し、広大なインターネットの海を渡って短パン君に返ってくる。短パン君は返ってきた結果にただ従って正解だ不正解だと音を鳴らしていたのだ。

 

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有識者が反応してあげると…

 

 

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短パン君はさも自分が判定したかのように音を鳴らす

 

これが短パン君の全貌である。記事冒頭にて世紀の発明をしたような口ぶりだった事については遺憾の意を禁じ得ない。先ほどの全体図に説明を加えると次のようになる。

 

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youtu.be流れをわかりやすくした動画も上げておきます

 

しかし途中で人間の手が挟まっているとはいえ、結果だけを見ると端子をかざすだけで天地が判定されていることには変わりない。(有識者以外の)人類は短パン君の活躍によりストレスを大幅に軽減し、無駄な時間を省き、有意義で本質的な生活を送ることができるようになるだろう。そう考えると短パン君を量産しつつ有識者を雇い、会社を立ち上げるのもよいかもしれない。イノベーションとはこういったところから始まるのだ。

 

短パン君は今日もゆく。他人の時間を犠牲にして。

 

 

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受け口側の天地が反対だと短パン君の判定が全て間違いになります

 

 

 

参考文献

プログラムからSlackに画像投稿する方法まとめ - Qiita
超簡単PythonでSlackにファイルアップロード&メッセージ投稿(Slack API利用)新方式|10mohi6|note
AWS初心者でもわかる! ブラウザ上で完結! AWS+Slack Event APIを使ったSlackボット超入門 - Qiita
【API Gateway】AWS Lambda統合のPythonでHello, world - Qiita
GitHubのWebhookでプルリクエストをマージした際にツイートできるようしてみた - Qiita
Slackでリアクションをした際にツイートできるようにしてみた - Qiita
slackのボタンを押した時の情報をlambdaで受け取ろうとしたら、躓いた話 | ハックノート
AWS IoTにPythonでMQTTイベントの送信、受信するまで - Symfoware

*1:現状の短パン君には撮影する写真が小さく、画質が悪いという欠点が存在する。これについては高性能なwebカメラを買うことが今後の課題として挙げられる。