ぼんやり参謀

好きな事について書いたり、薬にも毒にもならないことを考えたりします。

カラオケ館の飲み物は烏龍茶のドデカサイズを頼んでおけば間違いないから

私が心酔する小説家に森見登美彦という方がいる。ほとんど本を読まぬ私が大学時代に「四畳半神話体系」を読んだ際、そのあまりに堂々とした文章の書きっぷりにすっかり魅了され、そしてすっかり影響されてしまったのだ。今でもうまく文章が書けない日は氏の小説を読み直すなどしているほどだ。

 

そんな森見登美彦氏のエッセイ集である「太陽と乙女」を読んでいたところ、たびたび、というかしょっちゅう「内田百閒」という小説家が挙げられていることに気づいた。どうやら氏の読書の原体験であり、人生において強い影響を受けた小説家であるらしい。驚いた。私にとって森見登美彦氏がそうであるように、森見登美彦氏にも心に秘める小説家がいたのだ。一体全体どんな小説家、どんな文章なんだろう。気になるあまり夜しか眠れなくなってしまったので、ちくま日本文学全集の「内田百閒」を大慌てで買ってきた。今から読むのが楽しみである。

 

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某県にある某いちご養生施設に、その全てを食べ尽くさんと宣言したのち赴く暴挙に出た。俗に言ういちご狩りである。当初制限時間60分の施設に行こうとしていたのだが、1時間もあっては果実はおろか葉や茎まで食べ尽くしてしまうことが予想されたため、制限時間30分の施設に行くこととした。茎まで食べてしまっては翌年以降の営業に支障が出てしまうだろう。慈悲深さにおいて私の右に出るものはいないと思われた。

 

あたたかなハウスの中で練乳を握りしめ、もぎっては食べるを繰り返す。甘い、うまい。甘い、うまい。甘い、甘い、うまい。練乳をかけると甘いのはいわんやをやであるが、かけずとも十分に甘く、農家の方の品種改良やその他諸々へのご尽力に思いを馳せざるを得なかった。ありがとう、農家の方。

 

色・形・味、いずれも最高のいちごであった。結婚してくれ

この幸せは無限に続くものと思われたが、ふとした瞬間に弊脳から「もういちごはいいんじゃないか」という信号が発せられた。飽きたのか、ウルトラマン。時計を見たところ、開始より10分しか経っていなかった。制限時間60分の施設に行かずに本当によかったと思った。

 

残りの20分は少しずついちごをつまみつつ、でかめのミツバチを眺めたりして過ごした。

Google Authenticator は機種変更の際にきちんとデータ移行させておけ

今日は珍しく朝早く起きることができたので、やろうとしていた諸々のことを午前中から片付けることができた。偉い。今風に言うと :igyo:*1 である。

 

諸々とは具体的には次の内容を指す。

- 浴槽用洗剤の購入

- 使い捨てマスクの購入

- A4封筒の購入

- 無印良品のカレーの購入

- 確定申告(正確には既に確定させた確定申告を申告するための準備)

- ゲーム「ゴーストトリック」のSCRAP限定版予約

 

最後のゲームの予約についてはなんと店頭での紙の予約のみの販売となっており、一通り書き上げ提出すると「発売日以降にこの控えを持って再度来店してくれ。失くすとお前が泣こうが喚こうがソフトは渡してやらないぞ」と言われた。懐かしい。懐かしすぎる。まだ我々の所持する電話にさほどsmartさがなく、パカパカしたりスライドしたりするけったいな端末で「パケホーダイ」などと声高に叫んでいた時代の予約方法である。懐かしさに浸りながら手癖でトートバッグに控えをブチ込んだところ、丁度3歩進んだところでどこにブチ込んだのか分からなくなっていた。危ない。こんな調子で発売日まで所持し続けられるのだろうか。あとまだ3ヶ月もあるのに。

 

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「あすけん*2」という人の食べた飯にあれやこれやと注文をつけてくるアプリがある。あまりにも皆がすなるものだから先週末より私もその軍門に降ったのだが、これが本当に口うるさい。やれ飽和脂肪酸が多すぎるだの、脂質が高すぎるだの、とにかく脂に対する敵意がすごいのだ。あと塩分。塩分はイカの塩辛啜りながら酒を飲む私が悪い。

 

そんな「あすけん」が今日の12時、ゴーゴーカレーのロースカツカレーを入力したあたりから全く何も言わなくなってしまった。流石にロースカツカレーはカロリーが高すぎるから怒ったのかな、このあと野菜スムージーでも飲もうかなとご機嫌を取ろうとしたのだが、どうやらそういうことではなかったらしい。聞けばあの口うるささは「プレミアムサービス」であり、お試し期間が終了したため特に何も言ってくれないフリープランに移行してしまったというのだ。あの口うるささが「プレミアムサービス」!月々コーヒー1杯分の料金で加入できるらしい。入ろうかしら。

 

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諸々の買い物のついでに某デパートの某地下にある某催事場を覗いてみたところ、それはもう上品なチョコクロワッサン様が売られていた。様のつくチョコクロワッサンは初めてだ、と思ったので買って帰って家で食べた。

チョコクロワッサン様

こんなにもチョコクロがワッサン部分よりも多いのだからさぞ甘いことだろうと思っていたのだが、食べてみるとあら不思議。見た目より甘さは控えめ、というよりほぼ甘くなかった。つくづく上品なワッサン様である。

 

でもきっとカロリーはそこそこある。ごめんな、「あすけん」。

 

 

 

追記

3食分記入したらあすけんが答えてくれた!

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じゃあプレミアムサービスってどこにあたるんだ?食事ごとのアドバイスだろうか。謎である

*1:流行りのマイクロブログSNSMisskey.io」でよく使われている絵文字

*2:これ

おまえなりのアドベントを見つけていけ

アドベントカレンダーに憧れている。

そんなことを書き、私もアドベントせんと師走に真正面から殴り込みをかけていったことがある。3年前のことだ。

アドベントカレンダーに想いを馳せて - ぼんやり参謀

結果は惨敗、完全なる挫折であった。7日目にお気に入りのアーティストの活動休止発表があったためだ。主の降誕を指折り数えていたはずが、いつの間にか活動休止までの日数を数えていたのだ。100日後に解散するアーティストである。冗談じゃない。

 

あれから2アドベントが過ぎた。その間身の回りでもいくらかアドベントする人を観測したが、そのいずれも途中で力尽きることなく達成していた。すごい。これはもう単純にすごい。コンテンツのあるなしというより、続けていける継続力がすごい。

どうにかして自分もアドベントしたい。しかし世の賢人のような継続力は私にはない。そこで一つ提案がある。継続だけでなく、合計でも判断してもらえないだろうか。ログインボーナスのように。

 

アドベントカレンダーの定型として、本稿がアドベントカレンダーにおける何日目か示すものがある。アドベントカレンダーは大抵12/1から始まるため、例えば12/1は1日目だし、12/8は8日目である。それを1日目から24日目まで揃えるのがアドベントカレンダーの本懐と言っていいだろう。

なれば今日はアドベントカレンダー20日目である。明後日文章を上げれば22日目だし、来年の12/10に文章を上げれば10日目。そういうことなのだ。そうやっていつの日か1日目から24日目まで揃えれば、そこにアドベントは完成するのだ。

 

冒頭、3年前にアドベントカレンダーを挫折したと書いた。しかしそれは間違いだ。私は1日目から6日目までを埋めたのだ。そこから先は今の、そして未来の私の出番である。

 

今日はアドベントカレンダー20日目。最近よく聴く曲を載せておきます。

【再放送】バイオプロテクター マイク 第三話「バイオプロテクター・マイク」

 ※この放送は記事告知番組「バイオプロテクター・マイク」の見逃し配信です

 

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第三話「バイオプロテクター・マイク」

 

(これまでのあらすじ)
バイオギャングのアジトである巨大ビルに潜入したマイクは数々の凶悪トラップや色仕掛け、四天王や色仕掛けをくぐり抜けながら高みを目指して登っていた。そして今、最上階に辿り着く——

 

「hey, マイク。とうとうここまで来たな」最上階の玉座に座っていたのはマイクの相棒、ニックであった。「ずっと待っていた。ずっと待っていたんだぜ」 1

 

「マイク、お前とバイオギャングを追い続けて2年が経った頃だ。俺はバイオギャングの資金源を調べていた。こいつらはこの荒れ果てた惑星でも依然として支配者であり続けている。このなにもなくなったはずの惑星にだ。絶対に裏があるはず、そう考えた」 2

 

「そしたらどうだ、この星は単なる砂漠と廃墟の惑星なんかじゃねえ。地下深くに貴重なイルカやラッコ、カワウソといったシーライフの楽園がありやがった。奴らはここでシーライフを育てては他の惑星に売り飛ばしていたのさ」ニックは話し続ける。 3

 

「利用できると思ったね。今までお前と調べてきた情報と合わせるとバイオギャングの弱みも分かった。奴らの貿易ルートさえおさえちまったら早々に白旗上げてきやがったよ。」ニックはスシを食べた。天然のトロ・スシだ。「そうなるとかえって邪魔なのがマイク、お前だ。」 4

 

「お前がこの惑星の真実を知ってみろ。たちまち惑星間動物愛護団体に連絡して、保護、保護、保護だ。俺のかわいい商品ちゃんもあっという間にパーさ。」彼は玉座の脇から何かを摘み上げた。レインボーに発色するアザラシだ。「キュー」 5

 

「だから俺は待った。お前が来るのを。ここでケリをつけて、俺のセカンドライフを満喫するために。」「……」6

 

シーライフは呪われた生物だ。その愛くるしさや希少性から多くの人間に好まれる一方で、売買は禁止とされている。しかし禁じられればより手元に置きたくなるのが人の性であり、昨今様々な闇ルートでもって法外な値段で購入する人間が跡を立たない。7

 

最近の研究では依存性もあるとされており、数十匹のラッコに囲まれて窒息死した男の話は耳に新しい。またあまりの値段に、シーライフを売りさばく人間はおしなべて金の魔力に取り憑かれてしまうという。買う側も売る側も身を滅ぼす。それがシーライフなのだ。8

 

マイクはそんなシーライフから人類を守るため、保護活動を行ってきた。その中で、シーライフに狂わされた人間も数多く見てきた。今まさにマイクの目の前に立つ男も、シーライフに呪われてしまったのだ。 9

 

「ニック」「なんだ」ニックの瞳は純朴な黒から金に変わってしまっている。ラッコを眺めすぎたのだ。「お前を救うよ」マイクはそう言うと、拳を握り締めた。 10

 

「やってみろ!」ニックはそう言い放つと懐の液体の入ったビンを飲み干した。「これは様々なシーライフから取り出した増強剤だ。見ろ!この肉体を!」飄々としていたニックの肉体が……おお、みるみる内に肥大化し、大きくなっていくではないか! 11

 

「常人の3倍の筋力、これがシーライフパワーだ!イヤーッ!」瞬く間にマイクの眼前に迫ると左フックを繰り出した!「イヤーッ!」なんとかガード…しかし!「そんなガード、何の守りにもならんわ!」「グワーッ!」吹き飛ばされるマイク! ぶつかったコンテナからラッコのぬいぐるみが吹き出す!12

 

「俺はこれからシーライフ・キングダムを作りあげる!シーライフを育て、売り飛ばし、さらにグッズ展開!グッズにはシーライフの匂いを染み込ませ、依存性の相乗効果で売上十倍!隙のない布陣だ!イヤーッ!」マイクをさらに追撃!「グワーッ!それは間違っている、間違っているんだ!」 13

 

「うるさい!イヤーッ!イヤーッ!イイイイイヤーッ!」「グワーッ!!!!」手も足も出ずに打ちのめされてしまうマイク!このまま負けてしまうのか?「バイオ….バイオチャージだ」 14

 

マイクはかろうじて動く左手でインターネット端末を操作する。「ページに…環境やシーライフにいいページにアクセスするんだ……」息がまともに吸えていない。肺をやられてしまったらしい。「これか」皆も今すぐアクセスだ。15

懐中時計みたいに鎖でつなぐとかっこいいのか :: デイリーポータルZ

 

キンキンキキン!バイオプロテクターマイクの体が光り輝く!「皆のアクセスが、俺の力になる!」倒れ伏した状態から三回転半の側転を決め立ち上がり、鷲のポーズを取る!「バイオチャージ、完了だぜ!」飛んだ! 16

 

(主題歌サビ) GO GO マイク BIO CHARGE STAND UP!「ラッシュをお見舞いするぜ!イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」両者譲らぬラッシュの応酬! 17

 

(主題歌サビ) GO GO マイク BIO CHA…「グワーッ!!!」ラッシュを制したのは…ニックだ。「イヤーッ!」「グワーッ!」ガラス張りの壁に打ち付けられるマイク!「お前のバイオチャージを!俺が計算に入れていないと思うか!イヤーッ!」「グワーッ!」ガラスが割れ、波のように荒い風が吹き込んだ 18

 

「さようならだマイク。俺とも、この世とも。」ニックは悠然と歩み寄る。「終わってなんかない」「いや、終わりだ。頼みの綱のバイオチャージはもう破られた。破られたんだよ」マイクの胸ぐらを掴み、持ち上げる。「まだだ!」マイクの左手が光る! 19

 

「これはハヤイ・アクセスか?だがバイオチャージはもう無駄だ」「ただのバイオチャージじゃない」「何?」朦朧する意識の中でマイクは考える。一つのページへのアクセスでバイオチャージができるのならば……より多くのページへアクセスすれば、さらなるバイオチャージができるのではないか? 20

 

「俺の答えはこれだ!」マイクの頭上に3つのURLが浮かび上がる!「3つのページに同時アクセス!?バカな、身体が持たんぞ!」「どうだっていい!俺が!お前を!助けるんだ!」皆もトリプル・バイオチャージだ!21

力水の話をさせてください :: デイリーポータルZ

めんどうな事をスパイのミッションだと思ってやりすごしたい :: デイリーポータルZ

懐中時計みたいに鎖でつなぐとかっこいいのか :: デイリーポータルZ

 

(挿入歌サビ) RUSH RUSH マイク FOREVER!
キンキンキキン!バイオプロテクターマイクの体が黄金に光り輝く!「皆のアクセスが!最高の力になる!」「グワーッ、眩しい!」「トリプル・バイオチャージ、完了だぜ!」飛んだ! 22

 

(挿入歌サビ) RUSH RUSH マイク FOREVER!
「イヤーッ!」「グワーッ!」「イヤーッ!」「グワーッ!」マイクの超絶ラッシュ!「おのれ、おのれ、おのれ……!」ニックにはなす術がない! 23

 

(挿入歌サビ) FOREVER BIO PROTECTOR マイク!
「とどめだぜ!バイオ・エターナル・プロテクト!」「グワーッ!!」ニックはきりもみ回転しながらビルの外へ飛ばされていった!「バイオプロテクト………..コンプリート。」マイクはそう呟くと、その場に倒れ込んだ。24

 

———————— 25

 

とある星。地球から遠く離れたその星の環境は、当時バイオギャング達によって破壊され尽くしていた。森という森は枯れ果て、人々は砂漠の間に潜むわずかな洞穴や日陰をたよりに生きていた。かつての話だ。 26

 

「おねえちゃん、ぼくもいく!」少年に裾をひかれ、少女は振り向く。「大人しくしてなさい。ちょっと井戸まで水をもらいに出かけるだけなんだから」少女は微笑んで少年の頭を撫でた。27

 

「すぐそこの街角まで行ってくるだけじゃないの」「だってぇ」「だってじゃないの。お菓子屋さんでアメ買ってきてあげるからね」「やったあ!」少年の顔がぱあっと明るくなった。 28

 

「それじゃあ、行ってくるからね!」「気をつけて行ってくるのよ!」「お母さんもやめてよ、水をもらってくるだけって言ってるでしょ」少女は笑いながらそう言い返すと、元気よく大通りを駆け出していった。 29

 

第三話:完

 

【再放送】バイオプロテクター マイク 第二話「恐るべきジツの力!」

※この放送は記事告知番組「バイオプロテクター・マイク」の見逃し配信です

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「第二話:恐るべきジツの力!」

 

「hey, マイク。今回のバイオプロクテクトも順調だったな!」通信機から軽薄な男の声が響く。彼はニック、マイクの相棒だ。2人は様々な星のバイオプロクテクト活動を行っている。マイクが現地での活動、ニックが母艦でのサポートの役割だ。1


「順調なバイオプロクテクトなんてないぜ、ニック。それより、新しいバイオギャング反応は?」バイクを走らせながらマイクは前回のバイオプロクテクトのことを思い出していた。2


サンドマン……水分を吸い尽くす強敵。たまたま近隣住民のバイオチャージがあったから勝てたものの、危ない戦いだった。改めて水の力をバイオチャージしておくのも良いかもしれない。バイオチャージはここで出来る。力水の話をさせてください :: デイリーポータルZ

3


「……おい、聞いているのか?」「ああ、悪い。」「その道をまっすぐ行くと集落がある。だけど妙なんだ。2週間前から生命反応がないらしい」「そりゃバイオギャングだ」「だろ?」「それで?」

4


「それで?って…お前なあ、俺がどんな苦労をして情報集めてるか分かッてんのか?」「分かっているとも」全く分からないが、ニックに機嫌を損ねられてもめんどうだ。「どうやら不可思議なジツを使うらしい。生命反応がないのもジツのせいだ」

5


◆◆◆

「ここが集落か…思ったより立派な村じゃないか」砂漠化したこの星には珍しく、木や藁で出来た家々が並んでいる。集落の中央にはよく手入れされた井戸もあり、その発展ぶりが伺える。しかし、人気はない。6


「奴さん、どうやってここの人達を消したっていうんだ……ワッザ!?」マイクがおもむろに家の中に入ると、そこには倒れ伏した男の姿があった。「おい、大丈夫か!?」7


「ああ、助かった……何か食べ物をくれ……」男はなんとか顔を上げると憔悴しきった様子で答えた。マイクはあたりを見回すと、棚の上にあったリンゴを男の口に近づけ食べさせてやった。「手が届くところにあるじゃないか。何故食べない?」8


「違うんだ、あの男がやってきてから何もかもやる気が出なくなってしまったんだ……動く気すらも……」「あの男……?バイオギャングか!」「そうだ……あいつに皆やられてしまった……」「なんてこった!」9


「hey, マイク、分かったぞ!集落に生命反応がなかったのは住民の気力が吸い取られていたからだ!」ニックの嬉しそうな声が通信機越しに響く。「ニック、分かってるよ。俺も今思い至ったところだ」「オレの方が早かったね」「どちらでもいい」10


とにかくまずは全住民を助けなければ。マイクが他の住民を探すため家を出たその時!「グウタラ・ジツ!イヤーッ!」「グワーッ!!」バイオギャングのアンブッシュ(不意打ち)だ! 11


「これは!?」「ヒヒヒヒヒ、どんどんやる気がなくなってくるだろう。ワタシはバイオギャングの将が一人、タイダマン。これでお前も生きる屍よ!」細身の男が目の前に現れ勝利宣言だ!13


「グワーッ!やる気が!失われていく!」マイクは拳を握ることすらできず、膝をついてしまった!「畜生、バイオギャングが目の前にいるのに!早く寝たい!フートンに入って熟睡したい!」 14


「ヒヒヒヒヒ、そうだろうそうだろう。お前の事は仲間から聞いているぞ。マイクの首をとったとなればキンボシ・オオキイだ!」マイクは目を開けているのも辛くなってきた。このまま負けてしまうのか!? 15


「hey, マイク。オレはここまでお見通しだったぜ。」その時、通信機からニックの声だ!「やる気がなくてもやらなきゃいけねえ時があるのが人生だ。マイク、お前は今がその時だぜ!」ニックはインターネット端末を開き、ページにアクセスした!「これだ!」16


「この力は!?」「『めんどうな事をスパイのミッションだと思ってやりすごしたい』ってページ。環境やシーライフにめちゃめちゃいいぜ!」皆も今すぐアクセスだ!めんどうな事をスパイのミッションだと思ってやりすごしたい :: デイリーポータルZ 17


キンキンキキン!バイオプロテクターマイクの体が光り輝く!「来た来た来た!皆のアクセスが!俺の力になる!」「ヒヒッ…!?なんだこの光は!さっさと死ねい!」タイダマンの放った拳は……マイクが片手でキャッチした!「バイオチャージ、完了だぜ!」飛んだ! 18

 

(主題歌サビ) GO GO マイク BIO CHARGE STAND UP!「ラッシュをお見舞いするぜ!イヤーッ!」「グワーッ!」「イヤーッ!」「グワーッ!」「イヤーッ!」「グワーッ!」タイダマンはなすすべがない!ジツ頼りで体を鍛えていないのだ! 19

 

(主題歌サビ) GO GO マイク BIO CHARGE STAND UP! 「とどめだぜ!スパイ……エグゼキュート!!」「グワーッ!!!」タイダマンは爆発四散!跡形もなく消え去った!「バイオプロテクト、コンプリート。」 20


辺りには静寂が戻った。気付けば日は沈みかけ、茜色の空がマイクを照らす。「hey, マイク。オレのおかげでなんとか助かったな」「……かもな。」マイクはザンシンを決めると、他の住民を助けに走り出した。21

 

【再放送】バイオプロテクター マイク 第一話「マイク参上」

※この放送は記事告知番組「バイオプロテクター・マイク」の見逃し配信です

りばすと on Twitter: "「第一話:バイオプロテクター・マイク」"

 

 

「第一話:バイオプロテクター・マイク」

 

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BIO CHARGE STAND UP!

SAFE AND PROTECT マイク! 1


とある星。地球から遠く離れたその星の環境はバイオギャング達によって破壊され尽くしていた。森という森は枯れ果て、人々は砂漠の間に潜むわずかな洞穴や日陰をたよりに生きていた。人が生きるにはあまりにも辛い環境。辛い時代である。 2

 

「おねえちゃん、だいじょうぶ?」弟に裾をひかれ、キャサリンは振り向く。「大丈夫よ。ちょっと井戸まで水をもらいに出かけるだけなんだから」彼女は微笑んで弟の頭を撫でた。ここでは水を得るのも重労働なのだ。 3

 

「日暮れには帰ってくるから大人しくしているのよ」キャサリンはそう言うと、井戸に向けて出発した。本当はキャサリンだって怖い。村を一歩出ればバイオギャングに襲われる可能性だってある。だが、病気で働けない父親や、幼い弟を養うためにはこうする他ないのだ。 4

 

キャサリンの村から井戸までは数時間。半日もあれば往復できる距離だった。特に目立った困難もなく、キャサリンは井戸までたどり着く。「やれやれ、ここまで来るのも一苦労ね。さて水をくみましょ」しかし! 5

 

「何これ!どういうことなの!」なんと井戸が壊されているではないか!さらにキャサリンの背後に迫る巨大な男!「グワッハッハッ、その井戸はオレサマが飲み干してしまったぞ」「キャーッ!あなたは!?」「オレサマはバイオギャングの将が一人、サンドマン。この辺一帯はオレサマが砂漠化させたのだ!」 6

 

「お前の水分もよこせ、オレサマが干からびさせてやるわ!」サンドマンがキャサリンに迫る!「やめて!」「やめてと言われてやめるやつがいるか!イヤーッ!」アブナイ!しかしその時!「イヤーッ!」「グワーッ!...なんだと!」突然男が現れサンドマンをはじき飛ばした! 7

 

「俺の名はバイオプロテクター マイク!この星を守るためにやってきた、しがない環境屋さ!」「マイク!最近オレサマの仲間を次々と倒しているあのマイクか!」「そうだぜ!」「貴様...許さん!イヤーッ!」「イヤーッ!」戦闘開始だ! 8

 

「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」目にも止まらぬラッシュの応酬!「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!....ヌッ!」「グワッハッハッ、イヤーッ!」「グワーッ!」しかし、先に相手の腹にボディブローを叩き込んだのは......サンドマンではないか? 9 

 

「イヤーッ!」「グワーッ!」「イヤーッ!」「グワーッ!」サンドマンはさらに二発、三発とマイクを打ち抜き、吹き飛ばした!「グワーッ...」マイクは立ち上がれない!10


「クソウッ、なんだか力が出ないぞ…まさか、この星の環境が破壊されているせいか!」マイクの力の源は環境だ。自然、空気、シーライフ…そういったものがマイクに無限の力を与える。だが、バイオギャング達によって破壊されてしまったこの星にはそれがない! 11

 

「グワッハッハッ、大したことのないやつだ。イヤーッ!」「グワーッ!」近づいてきたサンドマンに再び吹き飛ばされるマイク!「マズイぞ、このままでは負けてしまう…...そうだ!お嬢さん、君の力が必要だ!」「私?」「君だ!インターネット端末を持ってはいないか!」「持ってるわ!」「よし!」 12

 

「今すぐ‪デイリーポータルZ‬を開いて……そう、コイツを倒すには水の力。水の力から連想されるページを開いて欲しいんだ!」「水の力?この『力水の話をさせて欲しい』ってページ?」「それだ!そのページからは力を感じる!」 13

 

「ページへのアクセスがきっと環境やシーライフに良い影響を及ぼし…俺のバイオパワーも高まるはずだ!」「何、パワーアップだと!させるか!」サンドマンは向きを変え、キャサリンの方へ急突進!「危ない!」キャサリンのアクセスは間に合わないかもしれない。貴方が代わりにアクセスだ!
力水の話をさせてください :: デイリーポータルZ14

 

キンキンキキン!バイオプロテクターマイクの体が光り輝く!「来た来た来た!皆のアクセスが!俺の力になる!」だがサンドマンはキャサリンに迫りつつある!間に合うのか?「バイオチャージ……完了だぜ!」飛んだ! 15

 

(主題歌サビ) GO GO マイク BIO CHARGE STAND UP!「フルパワーだぜ!イヤーッ!」「グワーッ!!」今まさにキャサリンに達しようとしていたサンドマンの巨体をはじき返す!「イヤーッ!」「グワーッ!」「イヤーッ!」「グワーッ!」マイクの超絶ラッシュだ! 16

 

(主題歌サビ) GO GO マイク BIO CHARGE STAND UP! 「とどめだぜ!パワー……ウォーター!!」「グワーッ!!!」サンドマンは爆発四散!跡形もなく消え去った!「バイオプロテクト、コンプリート。」 17


辺りには静寂が戻った。気付けば日は沈みかけ、茜色の空がマイクを照らす。「あの、ありがとうございます」「いいってことよ、楽勝さ」マイクはうそぶいた。(実際この星はヤバイぜ…次の戦いも俺一人で勝てるかどうか。また別のバイオチャージが必要かもな。)
彼は空を睨み、拳を握りしめた。 18

 

第一話:完

 

 

おまけ

キンキンキキン!君の体も光り輝く!「バイオチャージ……完了だぜ!」デイリーポータルZにアクセスしてバイトチャージだ!バイオプロテクター変身セット、発売中!

式典を開こう

友人が引っ越したという。十年来の友人だ。

であれば、盛大に祝わなければなるまい。

盛大に祝うといえば、式典だ。

 

 

 

式典とは竣工式や開通式、パーティーなどに登場する記念行事のことである。良くあるものとしてはテープカットやくす玉、酒樽を木槌で割る鏡開きが挙げられるだろう。いずれもおめでたい席で行うだけあって参加者はとても楽しそうであり、自分も一度はやってみたいと常々思っていた。そこに友人の引っ越し。千載一遇のチャンスである。

 

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テープカットなんて全人類の9割はやってみたいと思っているに違いない

 

適当に調べてみたところ、「式典の手法一覧」なるページを発見した。主な式典とともに必要な物まで載っている。ありがたい。インターネットとはかのように有意義な情報を発信するべきものだ。ああでもないこうでもないと屁理屈こねたり何の役にも立たない文章を連ねるものではない。もちろんこの文章は後者である。

式典の手法一覧 | 名古屋ショーケース

 

吟味の末、今回は引っ越し祝いとしていくつかの式典を選んで執り行なうこととした。本当はあらゆる式典を行い友人の引っ越しを完膚なきまでに祝い尽くしたいところであるが、予算の都合というものもある。許してくれ、友人。

 

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石油王に生まれ変わったら全部の式典をやろうな。約束だぞ

 

必要な物も大体は事前にホームセンターで揃えることができた。さあ、最高の引っ越し祝いをやっていくぞ。

 

 

 

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こういうことである

 

向かって右が私、向かって左が家主である友人だ。家主には事前に引っ越し祝いをするとだけ伝えておいたが、当日スーツで現れいそいそと準備し出した私を見るや全てを察し、白シャツに着替え用意したバラを差してくれた。出来た友人である。今君は紛う事なく市の職員さんだ。

 

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式は非常に家庭的な現場で執り行われた

 

式典の開催にあたってはもう1人、同じく十年来の友人を呼んでいた。彼もまた私の姿に全てを察しYouTubeでテープカットの司会進行、台詞回しを確認し始めた。出来た友人である。この先ずっとこんな事を続けていきたい。告知なしで。

 

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式前に事前挨拶を行うさま。彼もシャツに着替えてくれた

 

段取りも揃ったところで、テープカットの始まりである。

 

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「本日は天候にも恵まれ……」司会の話が長い

 

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「それでは、どうぞ!」

 

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切った!

 

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ありがとうございます

 

切った。夢にまで見たテープカットである。家主の新たな門出を祝ってやまない。やまないのだ。

 

本来ならばテープカットの制作過程などについても言及したいところだが、写真をすっかり撮り忘れてしまったので割愛したい。3人が3人とも初めてのテープカットに浮かれすぎてしまったのだ。司会の友人にいたっては「台詞を噛んだ」などの理由で何度もやり直しを要求していた。夢中だったのだ。

 

唯一TIPSとしてあげるならば、テープの飾りとなるリボン部分は、切る人が片手で持ちながら進行するとよいという事だ。自重でリボンが下を向くのを避けられるほか、カットの際にリボンが下に落ちないという利点もある。テープカットをご自宅で行う方は是非参考にしてほしい。

 

もちろん式典はこれだけでは終わらない。次は鏡開きだ。

 

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こういうことである

 

鏡開きと言うと普通はもっと大きい酒樽で執り行われるものだが、生憎予算がなかったためミニサイズの樽で行うこととした。探せばあるものである。中にお酒は入っておらず、蓋もマグネット式で何回でも割れるようになっているのでご家庭用にぴったりだ。本当に探せばあるものである。

 

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では早速。1,2,3…

 

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ヨイショ〜!

 

振り下ろすとパコン!と小気味のいい音がしてフタが3つに割れた。おっ、これは気分がいいぞ。

 

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早速家主も挑戦

 

いいね、これはいい、と言いながら木槌を回して樽を叩き合う3人。この世で最も平和な休日の過ごし方である。

 

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ついつい自分でもやりたくなる小気味良さ

 

いいぞ、だいぶめでたくなってきた。最後にもう一つやっていこう。

 

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鍬入れである

 

鍬入れとは建築・土木工事を行う際に地鎮祭の一環として行われる行事である。今回の家主の引っ越し先は普通のマンションであり、そもそも既に建っていたものなのでタイミングや用途としては明らかに間違いだ。しかし、家主の新たな生活の「立ち上がり」を祈るという事で行うこととした。本当は私がやりたかっただけなのだが、このような理由付けを今書きながら思いついてしまったのでそういう事にしていきたい。

 

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ヨイ・ヨイ・ヨイショ〜の掛け声で鍬を三度振る

 

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刃を出すと怖かったので鍬は新聞紙に包んだまま使用した

 

式典は以上である。家主の新居での新しい生活を少しでも祝うことができたならば幸いだ。少なくとも私は楽しかった。本当に楽しかった。やみつきと言っても過言ではない。他に身の回りに引っ越した人がいれば私に声をかけてほしい。ミニ樽を抱えて向かうので。

 

 

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ひとしきり終わった後はVRで遊ぶなどした