ぼんやり参謀

好きな事について書いたり、薬にも毒にもならないことを考えたりします。

ピラミッド図はすごい

ピラミッド図というものがある。項目をピラミッド状に積み立てた図のことだ。組織や階層を表す際よく使われるため、おそらく一度はどこかで目にしたことがあるのではなかろうか。

しかし待ってほしい。今思い浮かべているその図、一体何を表しているんだ。

 

ピラミッド図は自由の象徴

ピラミッド図が表すものは多種多様である。何を対象としているかはこの際どうでもいい。人の場合もあるだろうし、物や物事の場合もあるだろう。問題は「どういう基準で表しているか」なのだ。次からの例を見てもらいたい。

 

積み立て型

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まずは下が存在することをベースに上が存在するというパターンだ。この例では上の方が高次の欲求ということになるのだが、欲求間に良い悪いの上下関係は存在しない(たぶん)。下から順番に存在するということを強く意識させられるのがこの型だ。

 

ヒエラルキー

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今度は積み立て型とは違い、単純に上にいくほどえらいということを表している。頂点に立つなんて表現もあるように、一般的に一番上が一番えらいのは当たり前のことなのだ。その点において物事を非常に分かりやすく表現しているのがこの型である。たぶんピラミッド図で最も普及しているのがこのヒエラルキー型なんじゃないかと思う。

 

ヒエラルキー型 

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さあ厄介なことになってきた。こんどは上の方がえらくないのだ。ピラミッドの頂点は死の頂点である。びっくりするほど嬉しくない。

 ここまで3種のピラミッド図は順序を決めているということだけが共通しており、どのように示すかは作成者に一任されていた。すなわち、自由なのだ。真の自由はここにあったのだ。

 

サト・ピラミッド型

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何をどう表そうが自由、そこにいち早く目をつけた企業がある。「和食のさと」でおなじみのサトレストランシステムズだ。彼らは自らのグループ内のチェーン店における価格帯と店舗数をピラミッド図で表したのだ。ここまでくると何となく描いてあることは分かるものの、一体何を見せられているんだという気持ちになってくる。今までの例は上下どちらかに寄るほど上位のものであるという指向性に富んだものであったが、この図は分類の側面を色濃く表している。でもそれでいいのだ。ピラミッド図は自由なのだから。 

 

 

ピラミッド図の出現により、人々は自由を得た。つまりこれは、人々はピラミッド図を用いることで何でも自由に表現してよいということだ。さっそく思うがまま自由にピラミッド図を作っていきたい。

 

寿司ピラミッド

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以前から薄々感じていた、高そうな寿司屋は偉そう、という偏見もピラミッド図で表すことができる。単純に上の方が価格が高いということでもこの図は成り立つのだが、そういうことではないのだ。口には出しにくいことでもピラミッド図で自由に表現できる、そんなことを言いたいのだ。ピラミッド図はパワポで作れるラブレターなのだ。

 

遊ぶ場所

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素直に意見を言える、そういう意味では遊ぶ場所の提案もピラミッド図があれば簡単だ。お父さんに「休日はどこにいきたい?」と聞かれ、子供はさっそうとこの図を取り出す。これにより、まあ行きたくないとは言わないけどここそんなに楽しくなくない?みたいなところに連れていかれるリスクが減るわけだ。お父さんも子供のプレゼンから成長を感じ取れる。俗に言うWIN-WINというやつだ。

関係ないけどばかな事を図に起こすの、すごい楽しい。

 

amazonほしい物リスト

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amazonほしい物リストだってピラミッド図で作成できる。この図のいいところは欲しい順番が仕方なく決まってしまうところだ。今あるamazonほしい物リストでも商品ごとの優先度をつけることはできるが、それはあくまでオプションであり後から意図的に選択しなければならない。つまり、欲しいものを出しておいて順番をわざわざつけるといういやらしさが滲み出てしまうのだ。

しかし、ピラミッド図ならば順位を決めることが強制化するため、そんな心配はない。是非、これからはamazonほしい物リストをピラミッド図で表示してほしい。今こそ日本人の謙虚さを見せるときだ。僕は結構です。

 

  

このエントリを書くために初めてamazonほしい物リストについて調べたら、「リストを作成したら誕生日に山ほどプレゼントが届きました!みんなありがとう!」みたいなブログが出てきた。うらやましいな、そういう人生。